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【感動】友人の救急救命士HIGEさん の娘さんが体験した事例

今日、友人からメールが来ました。救急救命士のHIGEさんからです。

私は仕事中に涙してしまいました。本当に感動的な救命活動です。
娘さんの心の動き、HIGEさんの救命後の心のケアなど感動に包まれます。

この救命事例から、現状の問題点を知り、多くのことを学べると思い、メールの内容を紹介させていただく了解を得ました。

私が多くのことを語る必要はありません。下記の、メール内容を是非見てください。

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先日のことです。
夕方バイトに出掛けた19歳の娘から電話が入りました。
涙声だったので、「どうした?」と聞くと「駅の地下街で人が倒れてて・・・今CPRしてる!あ、AEDが来た!」とのこと。たまたま休日で家にいた私は驚きましたが、「わかった!救急車が来るまで頑張れ!」と言い電話を切りました。電話を切ってから、次の電話が掛ってくるまで、とても長く感じました。

その後、また電話が入り「今、救急隊の人と交代した。AEDを着けたけど電気ショックのメッセージが無いから胸骨圧迫を続けた。」とのこと。到着した救急隊は奇しくも、私が勤務する消防署の救急隊だったため、「救急隊のお手伝いをしなさい」と言い電話を切りました。それからまた電話があり「病院が決まって今、救急車が出た。」とのことで電話口からはピーポー・サイレンが聞こえてました。

「よく頑張ったな。」と言うと、一気に泣き声に。

状況を聞くと、バイトに向かう途中、人だかりができていたので何だろうと思い見てみると、60歳くらいの女性が倒れていたそうです。周囲の人は、見ているだけだったので、女性の元に駆け寄り「どうしました?」と声をかけるも反応なし。気道確保し呼吸を確認すると呼吸は

「したりしなかったり」で、「普段通りの呼吸」ではなかった

ため、救急車とAEDを依頼し胸骨圧迫を開始したそうです。

救急車はすでに誰かが依頼し、AEDは駅の職員が取りに行ってくれたらしく、しばらく胸骨圧迫をしていると、一人の男性が胸骨圧迫を交代してくれたため、その間に私に電話をしてきたとのことでした。その後、AEDが到着しパッドを装着したものの電気ショックのメッセージは無く、さらに胸骨圧迫を実施中に救急隊が到着して交替したとのことでした。AEDのショックメッセージが無かったことから、倒れてから娘がCPRを開始するまでに時間経過があったのかもしれません・・・。しかし、そんな状況下で、よくぞバイスタンダーCPRをやってくれたと涙が出るほど嬉しく思いました。きっと最大限の勇気を振り絞っての行動だったと思います。出動した同僚の救命士も頑張ってくれましたが、残念ながらこの女性はお亡くなりになったそうです。同僚からは娘へのお礼の電話をもらいました。

「残念な結果でしたが、娘さんの勇気ある行為に心から感謝します。バイトから帰宅したら最大限に褒めてあげて下さい。人として本当に立派な行為でしたと・・・」と言ってくれました。

夜、バイトから帰宅した娘から詳しい話を聞くと、周囲にはかなり多くの人がいたそうですが、皆遠巻きに見ているだけだったそうで、「おばあちゃん!頑張って!」と半分泣きながらCPRを始めた娘を見ながら「あの子、すごいね」と言っている無責任な人の声が聞こえたそうで、「ホント、ムカついた」と言ってました。「あれだけ人がいて、みんな私より年上なのに・・・お父さんの気持ちがすごくよく判ったよ。」と言ってました。その後、スーツ姿の若い男性が胸骨圧迫を交替してくれ、到着したAEDの装着は、駆けつけた交番の若い婦人警官が手伝ってくれたそうです。結果は残念でしたが、見て見ぬ振りをせず、全力でBLSを実施してくれた事を誇りに思います。

ただ、問題はその後でして、亡くなったことから

管轄警察署から「事情を聞きたい」との電話

が娘に掛ってきましたが、「何を根拠に呼吸が無いと判断したのか?」という質問をされたそうです。(何のためにでしょうか?)

娘は「父は救急救命士で、普段から応急処置の仕方を聞いていますし、救命講習会も何回か受けていますから。」と答えたそうですが、「ふ~ん、そりゃ凄いね」と言っていたそうで、その態度にはキレそうになったそうです。

「その後AEDを装着しました」と言うと、その警察官は「えっ、何?え~何ですか?」と言っていたそうで、娘が「自動体外式除細動器ですけど」と言うと「じどう?じどう何ですか?」と、AEDを全く知らなかったことにあきれていました。そして最後まで「ありがとう」とか「大変でしたね」という感謝の言葉は無く、

まさに事情聴取そのものだった

そうで、とても不快に感じたそうです。

娘曰く、「後から警察からこんな事情聴取みたいな電話が掛ってきたら、次からは関わらない方がいいって思っちゃうかも知れないよ。日本でなかなかBLSが普及しない のは、これも大きな原因なんじゃないかな。」と言っており、確かにそうかしれないと思いました。いくら救急隊が感謝の言葉を掛けても、そのあとから警察がこんな電話を掛けてたら、次はもう関わらないって思ってしまう人は多いかもしれません。このあたりは、今回娘が関わって初めて判ったことでしたが、後刻、救急隊からもフォロ ーの電話を入れ、感謝の気持ちを伝えるとか、なんとか対策を講じないといけないって 思いました。対象的に、私の娘とは知らずに到着した同僚救命士の「よく頑張ったね!助けるからね!」という言葉は本当に嬉しかったと言っており、現場での声掛けや、後のフォロー がいかに大切かということを私も改めて感じました。

私も、娘と同じように「バイスタンダーCPR」をした経験がありますので、フォローはしっかりしてあげたいと思い、その夜、娘と話をしました。私が「残念な結果にはなったけど、きっと亡くなったおばあちゃんも、そのご家族の人も、きっと喜んでくれていると思うよ。もし、俺がどこかで突然倒れてしまって、それが不幸な結果になってしまった時、そばにいた人が、その命を救うために一生懸命頑張ってく れたことをお前が知ったら、やっぱり嬉しいと思うだろ?」と言うと・・・

娘も「うん、そうだね。何もされずに、そのままにされていたより全然嬉しいよね。」

と言い、

「もしも、またこういう事があったら、次は助かるように頑張るよ。」

と言って くれました。19歳の女の子にとって、大勢の人が見ている中での救命行為は、本当に重く辛い経験だったと思いますが、「勇気を出して、救いの手を差し伸べ、BLSを実施してくれたことを、俺は誇りに思ってるよ。ありがとう。」と握手をして話を終えました。

今回の「記憶」は、きっと娘の心の中に残るとは思いますが、消えかかる命の瀬戸際で「やれることを精一杯頑張ったんだ。」という思いがあれば、きっと大丈夫だと思います。
今回の娘の体験を活かし、今後の救命講習会では「バイスタンダー」のこうした思いも伝えていきたいと思います。

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HIGEさんの娘さん、本当に救命活動、お疲れ様でした。

感動の声、コメントなどありましたら、コメントください。
HIGEさんにお伝えいたします。

このメールから私は、今の日本の現状を表しているように感じます。
何か感じていただけましたら、ともに行動し変えていきましょう。

ベストを尽くす姿は美しい!
私も、常にベストを尽くさなければ!と深く感じました。

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