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できれば関わりたくないという意識

東日本大震災の被害者に弓を引くようなニュースが流れた。下記のニュースだ。

毎日新聞 3月3日(土)8時55分配信

福島県からの避難者が東京電力福島第1原発事故による風評被害を受けたとして、甲府地方法務局に救済を申し立てていたことが分かった。福島から避難してきたことを理由に、人権を侵害されていた。同法務局が2日発表した。
同法務局によると、申し立てた避難者は、自分の子供が住宅近くの公園で遊ぶのを自粛するように、近隣住民から言われた。更に、保育園に子供の入園を希望したところ、原発に対する不安の声が他の保護者から出た場合に保育園として対応できないことなどを理由に、入園を拒否されたという。

■過剰なアレルギー反応
放射能に対する過剰なアレルギー反応、ヒステリックな反応とも思える。
万が一、自分の子供にも被害があってはいけないという両親の気持ちもわからないわけではない。
しかし、子供から被害を受けるほどの放射能がでているとでも本当に思っているのだろうか。
被災地の子供がかよってる保育園にいっていることで自分の子供が悪くいわれるかもしれないと心配しているのか。
過剰報道による空気に支配されているとしか思えない。
被災地の瓦礫処理引受の問題もほぼ同様の反応だ。
被災地のためにと、多くの国民が立ち上がり寄付やボランティア、節電いろいろなことに取り組んできた。
しかし、いざ自分の問題になると発言と行動が変わっている。
本当は、多くの国民は受け入れているが一部のヒステリックな人の発言が拡大しているとも思える。
どちらにしてもこれは悲しいことです。

■救命活動も同じようなことが
救命活動のことを日頃考えていて似ているなぁと思った。
似ているなぁといっても風評被害ではない。
似ているのは、「関わりたくない」という空気感。
救命事例でも、多くの一般市民が目の前で誰かが倒れたとき「できれば関わりたくない」と思っている。
突然の事態に、何をしたらいいかわからない。恐怖感。普通に考えて関わりたくないのは当たり前かも知れない。
しかし、多くの人の前で誰かが倒れても何もしない事例が多いくあるのも事実。
誰か助けてあげればとみんな心配はしている人も多いだろう。
しかし、手を差し伸べる人は少ない。

救命講習のさらなる普及とともに、救命の意識を啓蒙していかないといけない。
なにをすれば、「関わりたくない」から「少しでも関わっていこう」と思えるようにできるのか・・・
このような自問自答の日々に、震災被害者に弓引く発言と行動のニュースが飛び込んできた。
なにかを変えないといけない。この問題意識は増すばかりだ。
良い解決策を見いだせない自分が情けないが、少しでも関わってもらえるよう努力したい。

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