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ハートスタートFR2 レンタル終了のお知らせ

ハートスタートFR2 レンタル終了

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ハートスタートFR2のレンタルを本年5月末日をもって終了します。
とても信頼性も高く、扱いやすいためハートスタートFR2を長らくご愛顧いただいておりました多くのお客様ににはご不便をおかけします。救命コムでは今後も厳正に機種選定し、安心してご利用いただけるAEDをご用意させていただきますので必要な機会がありましたら今後も救命コムのAEDレンタル製品をご利用いただければ幸いです。
ハートスタートFR2は、救命コムが日本で初めてのAEDレンタル専門ショップとして始めた時に最初に導入したAEDです。とても懐かしいです。お客様の中でも記憶に残るAEDではないでしょうか。懐かしいので、昔のことも振り返りながら救命コムの始まりの頃とFR2との思い出を振り返りたいと思います。

AED普及初期のAED市場

AEDが一般の誰でもが使えるようになったのが2004年。
その当時、私もAEDの市場について、世界中から多くの情報を集め調べました。
現在、国内にはAEDメーカーが7社ありますが、当時は半分以下の3社。年間の国内販売台数も1万台に満たなかったと記憶しています。当然、AEDという名前も世の中に、ほぼ認知されていませんでした。

当時、のAEDレンタル市場はどうかと言うと、どこで販売しているのかもわかりにくく、AEDの短期レンタルはどこもやっていませんでした。
どこもやっていないため、事業開始しようとAEDメーカーに商談に行った時の会話
『AEDの短期レンタル市場がある』
『イベントや、スポーツの現場など、AED非常設の環境や屋外イベントなどに短期レンタルでAEDは必要だ』
『スポーツ中の心臓突然死に対応するために短期からAEDをレンタルをしたい』
と言うことを私が説明したところ
メーカー担当者は、『そんな需要や市場はない』と鼻で笑い相手にしてくれませんでした。
当時は、とても悔しく無力感を感じていました。
メーカーに関心はなく、お客様にも認知されていない、そんな状況でした。

補足として、メーカーや販売店などの社員を擁護しますが、AEDと言うものを正しく理解しているAED販売店社員は限りなく少なかったのも現実としてありました。逆に私が、メーカーや販売店の方にAEDの問題点や取り扱い管理方法を教えるということが多々あり、そんな状態が長く続きました
当時は、今でも言えないような大小様々な問題もかなりありました。

AEDの機種選定

救命コムでは、利用されるお客様の代わりに商品選定をすることを心がけていますので、全メーカーを調べ上げお客様が長期に渡って安心できる製品を選定しています。当時のハートスタートFR2は、軽量、コンパクト、最短チャージタイム、高い解析能力、2層性波形によるショック、モニタ表示、使用記録、他多数。細かいことを書き連ねると長くなるので割愛させていただきますが、当時圧倒的に性能でも優っていたのがハートスタートFR2でした。しかし、フィリップス製AEDは性能が高く、価格も高価な方でした。救命コムでもレンタル品として導入するのに価格は問題です。しかし、安心安全を求められるお客様に妥協はできないので、ハートスタートFR2に決めました。

その後、FR2を選んでよかったと思う出来事がありました。
事業開始後、同業他社が徐々に増えていきましたが、多くのレンタル店が価格の安い他メーカー製品をレンタルし始めました。すると、他メーカー製品で問題が多発した時期があり、それらの出来事で後発の同業他社が何社も撤退廃業されました。
救命コムでは、FR2を選び機種選定に誤りがなかった。お客様の立場に立つことである意味救われたと感じた出来事でした。
そんな意味でも記憶に残る製品です。

AED無料レンタルで怒られる

救命コムの事業開始当初の頃です。救命コムでは、AEDが世の中に認知されていない頃からAEDのレンタルを開始したため、現在では考えられないことが多くありました。当時、とりあえずリサーチする必要もあるだろうと、とりあえず数ヶ月無料でAEDをレンタルしよう!!これが始まりとなりました。無料レンタルを開始すると、電話で数日に1件ぐらいでしょうか、問い合わせが入るようになりました。
するとお客様からいただく言葉が
『無料でレンタルできるって大丈夫なの?どんな管理しているの?』
『AEDを使って何かあったらどう責任をとってくれるの?』
なぜか疑いや、責任をどうとるのかなど怒り口調で言われた挙句に、無料でも借りてもらえないという悲劇。無料でもレンタルされないということは、世の中に必要とされていないのかとも一瞬は考えましたが、スポーツ中の突然死が実際にあり、そのための備えが絶対に必要との信念もありレンタルを続けました。
しかし、数ヶ月経過ましたが問い合わせはあっても、ほぼレンタルしてもらえませんでした。そんな中で、お客様が求めていることを肌で感じたことがあります。命を救うために必要とされるAED、やはりAEDというものを熟知し、熱意を持って取組み、適切なコストで管理する必要がある。そう、強く感じたため適切な価格を設定し、再度有料でレンタルを開始しました。すると、無料でもレンタルしてもらえなかったのが、逆に顧客が徐々に増えてきました。安かろう悪かろうではいけない製品であり、サービスだと実感しました。
今では感謝の言葉をいただくことはあっても怒られることは、ほぼなくなりました。懐かしい思い出です。

AEDの事後検証

救命コムでは、事業開始当初からAEDに記録される解析データを元に事後検証を重ねてきました。解析データから振り返り、現場で起きていること、どこに課題があり改善点があるのかなどを研究してきました。
それはハートスタートFR2だからこそできたことがあります。それは音声データの記録です。音声データも含めた解析は、現場の状況を克明に解析することができたのです。音声データの記録は、訴訟問題にもつながるデリケートなものになるため、社外不出とし社内で研究しテキストにてレポート化しました。それらの積み重ねが、救急医療分野の医師の目にとまり、2014年には海外英文論文にて世界にレンタルAEDの有用性と言うものが紹介されました。
論文の内容としては、救命コムのレンタル実績や解析データによる事後検証データも含め数値化グラフ化し、屋外などAEDが非常設の現場、一時的なイベントなどでAEDレンタルは大きな役割を果たしており、効率的で生存率を高めるための有用性が高いというものでした。
当時は、バイスタンダーによる一次救命時の解析データは貴重だったということを何年もたってから知りました。不思議なことに、メーカーでもどこでも近年まで事後検証は実施されておりませんでした。今後も、救命コムでは他社との競争や利益のみに左右されることなく、あるべき姿を探求していきます。

これからも必要なAEDレンタル

AED普及初期は、製品トラブルや製品が抱える問題なども多くありました。しかし、近年は製品も成熟しトラブルは激減しました。AEDというものを安心して備えていただけるようになってきたと思います。世界一AEDが備えられている日本ですが、それでも課題があります。実際の救命率をもっとあげれる環境を作っていかなくてはいけません。
短期でレンタルされるAEDの実績としては、マラソン大会が有名ですね。ただAEDが備えられるだけではなく、モバイル隊など救護体制の充実があってそですが、早期のBLSやAEDの使用により、高い確率で蘇生し命が繋がっています。そして、社会復帰し日常生活を続けられている現実があります。マラソン以外のスポーツの現場や、イベントなどでも心停止事例はあります。まだまだ、レンタルAEDを備えることで、助かる命は増えていくでしょう。
昔を振り返り、AEDがあるだけで安心とか、飾りになる時代を過ぎ、本当に必要とする備えとなり、効果的な備えが求められています。救命コムでは、成熟したAEDの中でも機種毎に性能差があり、お客様に適しているもの、適していないものがありますので、今後も万が一の救命時に、助かる人が一人でも増えるためにAEDを提供させていただきます。最低限必要な備えとしてのAEDだけではなく、それらが効果的な備えになるような商品やサービスも充実させ、これからも貢献してまいります。

まとまりませんが、過去を知ることも大切なことだと思います。当たり前になりすぎ、価値も薄れることもあるかもしれません。救命コムでも、過去をたまには振り返り、初心を忘れず救命市場に貢献してまいります。

感謝

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