AED設置方法
2008年01月9日
AEDの場合、設置方法で効果が大きく変わります。
なぜ効果が変わるのか
設置方法次第で、AEDを必要なときに使用できない可能性があるからです。
AED設置の意味を考えていただくと設置方法も変わってきます。
私の考える重要なポイントをご紹介します。
①AEDは約3分以内の早い処置が必要
問題は『距離』
約100m程度の範囲が救命活動範囲と想定されると良いと思います。
AEDは心臓が完全に停止しては使用できません。心室細動などでは痙攣している時間が数分間、その間にAEDを使用しなければ心臓は完全に停止し助かる確率がほぼなくなってしまいます。AEDが使用できる数分間の早い処置が必要です。
某大手自動車会社と設置場所を打合せした際、会社内のどの場所からもAEDが3分以内に取って戻ってこれるか実際に社員が走って実験しました。距離を測っての想定での計画ではなく、実際に人が走って確かめていただけたことには感動しました。これぐらいの情熱がほしいものですね。
愛知万博でもAEDが会場内に約100台程度設置され大きな効果をあげましたが、距離を考えて配置されていました。
公共施設や教育施設、大型商業施設など広い敷地面積を持つ施設にAEDが1台しかないという場所をよく見かけますが、救命範囲を今一度考えていただく必要があります。
②AEDは設置していることを多くの人に知っていただく必要がある
問題は『場所』
場所は非常に重要です。
AEDは一般の誰でもが使用できます。管理者のみや、限られた人のみが使用するという考えではいけません。多くの人に知っていただき使用できる環境を作ることで効果が高まります。
※目立つ場所に設置して、多くの人に知ってもらう必要があります。
※時間の経過と共に設置していることを忘れられないようにする。
※施設内に人がいる時間に、閉鎖施錠する部屋にAEDを設置しない。
共通して設置に適している場所は、人通りの多い場所になります。
施設の出入り口、ロビー、EVホール、受付案内カウンターなどさまざま考えられます。
AEDを設置している商業施設など最近良く見かけますが、探すのに一苦労する施設が多いのが現状です。カウンター中の奥の隠れた部分に置かれているとかありますが、その際はAEDがカウンターの中にあるという大きな看板でも出してほしいものです。
また、一番やってはいけない事例です。
学校にAEDが設置されていました。AEDは保健室に設置されており休日、体育館や運動場で部活中に人が倒れAEDを使用しないといけないときに、保健室が施錠されておりAEDが使用できなかった。このようなことは実際に起きています。同じ過ちは二度と繰り返してはいけません。
大型商業施設などでも同じような危険性が見受けられます。商業施設で昼間は全館開いているが、夜になると閉鎖する場所がある施設などがあります。ある施設では夜になると閉鎖するスペースにAEDが設置され、深夜まで開いているスペースにAEDがありませんでした。これでは、深夜にはAEDが設置されていない施設となってしまいます。非常に残念です。
③AEDを常に使用できる状態で管理する
問題は『管理』
管理もいくつかポイントがります
※AEDが正常な状態か管理する
※固定設置のAEDを救命時以外持ち出さない
AEDを設置したあと誰もAEDをチェックしないのも問題があります。
AEDにはセルフメンテナンスチェック機能がついており、自己診断し常に使用できる状態を保てるようになっております。しかし、AEDに異常が発生した場合にはAEDが表示やアラームなどで教えてくれますのでそれを長い時間放置し異常を見逃さないようにしなければいけません。
その解決策としましては、日々の通常作業の中に入れてしまうのが良いと考えます。
例えば、毎日トイレを清掃すると決まっていれば清掃時に必ず正常な常態かチェックするなどすれば無駄なく管理ができます。毎日、出入り口の施錠を開けるなどの作業があれば、その時に、チェックするというのも考えられます。
設置する際の計画に管理を入れていただくことで長い期間、効果的な救命体制を確保できます。
また、固定設置のAEDを救命時以外に持ち出すことは危険です。
AEDの設置は固定設置がほとんどだと思いますが、いざという時の備えは動かすことでトラブルが発生します。持ち出す場合は、持ち出している間の救命体制の検討など周囲にも告知するなど十分な配慮が必要です。
学校などで、課外活動にAEDを持って行きたいなどの際は、救命コムでAEDをレンタルできますのでお役に立てれば幸いです。
以上、簡単にですが設置の計画の参考にしてください。
私たちは、民間における救急救命のあるべき姿を追及しております。今までもお客様から多くのことを学ばせていただきました。今後もお客様と共に学び、学んだ成果をサービスの向上につなげてまいります。
AED設置に際して、お悩みの方がおられましたらご相談ください。
AED設置の企画提案もいたします。
ご意見ご感想などございましたらコメントなどいただけると幸いです。
本年も、宜しくお願い申し上げます。
救命講習の必要性とは?義務教育が求めてる?
2007年12月26日
2007年も残り少しになりました。
本年も、お客様に支えられ順調に発展してこれたこと感謝申し上げます。
本年は、AEDも増やし全国のあらゆる場所の救急救命の備えとしてお役に立てたと感じております。
しかし、まだまだ理想的なサービスにはなっておりません。
今後もお客様にご利用いただきやすいよう努力していきます。
2007年を振り返り、大きな変化は救命講習の際に必要なトレーニングマネキンのレンタルの開始でした。
救命トレーニングマネキン、世界トップシェアのレールダル社様から救命コムのレンタルサービスに良い評価いただくことができ、トレーニングマネキンのレンタル事業提携が実現し全国にレンタル開始できました
昨年から、民間の救命講習の普及のために、本格的にトレーニングマネキンのレンタル取組みたいと考えていました
当時は、救命講習を開きたいときに、マネキンがないために講習ができないという話も聞こえていましたのでレンタル開始できとても嬉しいです
これで、年に1回定期的に救命講習会を開きたいというような方々など、多くのお客様の負担を少なくし手間も省き、ほしい時にすぐご用意できるようになりました。
購入し、管理する手間がかかりませんので、とてもお勧めです
是非、学校などの教育関係者様、企業様など組織内で講習を開いていただきたいと願っております。
ご不明な点があればご相談ください。
近い将来、救命講習が義務教育に必ず入ると感じております。
救命講習は、本質的に言えば命の教育だと感じます
命の大切さを、これほど感じれる教育の機会は少ないです
今、子供の自殺も増えていると聞きます
今、いじめの問題も深刻だと聞いております
どうすれば解決するのでしょうか
人の心や、命というものに真剣に向き合う教育の機会が必要です
やはり、大人が教育のなかで教えてあげないといけないことではないでしょうか。
救命コムでも、義務教育化への力となれればと考えております
教育者ではないのに、偉そうなことを申し上げましたが
これからの、未来がより良き社会になるよう願っております。
2007年度中は、本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます。
少し早いですが、来年も皆様にとって良き年となりますよう願っております。
今後ともよろしくお願い申し上げます。